透明水彩で使える黒下地に何が使えるか試してみます。
水彩用の黒下地もありますが、画面の一部を黒にしたい時等に使いやすいのは絵の具です。
そこで、手持ちの黒で下地を作って、水彩等の画材との相性を見てみます。
比較する下地用画材は5種類。
黒の透明水彩用下地とアクリル絵の具4種です。
水彩紙に筆で塗りました。
試す画材は、透明水彩、各種ホワイト、Colliroです。

透明水彩の比較
透明水彩から見ていきます。

下地材は左から、

- D.S Watercolor Ground – Mars Black
- Black 2.0
- Turner Gouach – Jet Black
- Holbein Acryla – Lamp Black
- Holbein Aclyric INK – Primary Black
1(Mars Black)、2(Black2.0)、3(Jet Black)がマット。
4(Lamp Black)と5(Primary Black)が多少の艶あり。
5(Primary Black)が、一番水を弾きます。
発色は、アクリル塗料である2、3、4、5が良く見えます。
が、4、5の艶のある黒は水を弾きやすいため、溜まりができたり透明水彩の乾きも遅いので、下地に使うには相性が悪いです。
特に5(Aclyric INK)では、溜まりの跡が残ってしまうところもありました。

2のBlack2.0はアクリル系ですが、マットな為か水馴染みが良いほうだと感じました。
また、色の薄い部分も良く発色しています。
他で色の沈むFrench Ultramarineも、2(Black2.0)では綺麗にでてます。

1は、水彩用下地なので自然な水彩らしい色の広がり方をしますが、黒地に色が沈んでしまい、発色が悪く見える色もあります。
白
次にペンや色鉛筆の白です。

- SARASA 0.5 (水性顔料ボールペン)
- Juice 0.5 (水性顔料ボールペン)
- Souffle (水性顔料ボールペン)
- Juice Paint 細字 (水性顔料マーカー)
- CREOROLL (クレヨン)
- Luminance (油性色鉛筆)
- Pericia (油性色鉛筆)
- Dermato Graph (油性色鉛筆)
- REXEL (ドローイングペンシル)
下地の質感で描きやすさ等が変わりますが、Souffle以外は下地によって極端に色のでかたが変わることはないようです。
ただ、1の水彩下地は黒さが浅いので全体的に白が薄く感じます。
そして、Souffleの濃淡が出やすいです。
Colliro
COLLIROは
- Sterling Silver
- Gold Peal
- Unicorn
の3色を試しました。





どの下地もメタリックカラーはキラキラしていますが、光り方にそれぞれ違いがでます。
なかでも、3(Turner Jet Black)では、メタリック感が特にハッキリクッキリするので、字や細い線を描く場合は良さそうです。
白地と黒地で色の光り方が変わるUnicornは、同じ黒でも下地によっても光りの質感が変わります。


艶のある下地のほうが、玉虫色の偏光がでやすく雰囲気があります。
総評
試してみると同じ黒でも、思った以上に特徴がありました。
アクリル絵の具を下地に使うと、水彩下地より発色が良いです。Wet on等の場合は、マットであればそこまで水を弾きません。
また、メタリック系と合わせる際は、光りの質感も変わるので、イメージによって使い分ける良さそうです。





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